【第3回】 債務者区分と金融機関の格付けについて
第2回で書いたように金融庁では各金融機関の融資先を正常先、要注意先、要管理先、破綻懸念先、実質破綻先、破綻先に金融検査マニュアルの基準に則って、区分するよう指導しています。
それでは、実際に私たち中小企業が融資をお願いしている信用金庫や信用組合(以下、信金信組という)ではどのように区分しているのかということが気になります。
信金信組でも、実は同じように金融検査マニュアルとその別冊にもとづいて私たち企業を区分しています。
ただ、その区分の基準は原則的に金融検査マニュアルに則って行われますが、正常先をさらに3つに分類したり、要注意先を3つに分類したりとさらに細かく区分し、融資条件の決定などに使っているとされています。
ここは各信金信組が独自に設定しているので、各行によって違うようです。
ただ、私たちが自社の信用格付で超えてはならない一線のひとつは、要注意先から要管理先への一線です。
その理由は、金融検査マニュアルや償却・引当の考え方(金融再生委員会発表)によると正常先と要注意先については、1年分の予想損失額を引当や平均残存期間分の予想損失額を引当するとなっていますが、要管理先の債権(担保等で保全されていない債権)については15%程度(目安)の引当をするようにということになっています。
金融機関の収益源は貸出金利収入です。
つまり、もし私たちの会社が要管理先になってしまったら・・・金融機関は融資残高に対して15%程度の費用を計上しなければなりません。
その融資の金利をたとえば5%で融資していたら・・・金融機関は10%分は赤字になってしまうことになります。
皆さんの会社が、商品を150円で仕入れて、50円で販売しないように、金融機関もそんなことは継続してできないということになってしまいます。
ですから、私たちは要管理先の一線は越えてはならないということになります。
次回は、どんなケースは要注意先にならずに正常先でいられるのか、要管理先にならずに要注意先でいられるのかについて見ていきます。